近年の「生はちみつ問題」について、どうも悩ましい問題です。

生ブームが来て、生のブランドイメージが安定してから、なんでも「生=いい」という感じがあります。

はちみつも例外ではなく、今や生はちみつという言葉が盛んに使われています。

しかし、これが考え方として難しい、ということなのです。

問題点(1)瓶詰めの限界

養蜂家さんはとんでもない量の蜂蜜を生産しているわけで、採ったらすぐに瓶詰め、というのはそもそもなかなかできない。つまり、結晶してからビン詰めしなければならない物理的な限界があったり、

後は、ビンのサイズ、容量も、需要に合わせたいので、とったらすぐにすべて瓶詰めするのは、予定ができない、という。

つまり、どうしても結晶してきてから詰めなければいけない局面があります。

そうすると、溶かすしかない。(結晶したはちみつを、そのまま大量に瓶詰めすることは猛烈に過酷な作業です。)


生はちみつにこだわると、養蜂家さんは、かなりの無理をしなければならない。


問題点(2)生はちみつの捉え方


溶かすといっても、100度みたいな温度でグツグツ煮ているわけでもなく、おいしい蜂蜜を届けたいのが養蜂家・はちみつ専門店の心なので、自ずと蜂蜜の味が壊れない温度で溶かそうとするのが自然です。なので、普通は蜂蜜の成分もそこまで壊れる高温で溶かすわけではない。

もちろん、完全に非加熱と言い切れない事になりますが、養蜂家さんのキャパシティーの中で精いっぱいの良い品質を提供されていることになります。


いえ、生はちみつを生産されている養蜂家、はちみつ専門店も大いにたくさんあると思います。
しかし、現場はいかに大変な重労働の世界か、消費者にはぜひとも知ってほしいのです。

問題点(3)はちみつでどこまで栄養をとりたいのか


生はちみつに期待するのは当然栄養面ということになりますが、糖分の塊であるはちみつで、栄養をすべて補えるわけもなく、実際は、ちょっとした楽しみである側面が強いです。

普段の食事で基本的な栄養をとって、そこにちょっと甘みとして足される。

だから、生はちみつに過度の期待を寄せても、実際は栄養的なものを満たすということはそうできません。



*********
したがって、蜂蜜をとってくれる養蜂家さんと末永く共生するためにも、むしろあまり過度な要求をせず、おいしい蜂蜜を楽しめればいいのではないか、というのが、実際のところです。
*********


はちみつは、むしろ多様な植物花々の風味・味わいを楽しむ「味覚」として、楽しめればよいのではないか。


実は、私もそう思っているので、ネットショップで生はちみつをそんなにうたってはいません。


もしかすると、知られざる生はちみつのパワーもあるかもしれないので、否定もしません。


そして、出来るだけ生はちみつも取り扱いたいと思い、現地の養蜂家さんにもお願いして、実現しています。溶かす必要がある時には、温度に気をつけています。


ということで、要求水準を下げて、日本や世界にいる養蜂家さんたちを末永く応援するくらいがいいかのではないかなぁと思っています。